一.
いつもの気配がした。
私は自分が今何をしていたのかすらわからないのにそれだけ知る。いつもの気配というのは私が守るべき彼の気配のことである。
私は彼に身を委ね彼が常のように私に語りかけるのを聞いている。
彼の手はおそらく冷たい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二.
「…そちらに異常はないか」

あります

「こちらに異常はない。安心しろ」

異常があります。私の声が

「お前たちは休んでいればいい」

お聞きください。私の声があなたに届かないのです。

「もう休んでいいんだ」

フラッシュマン様

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三.
部屋にはロボットのものと思われるパーツが大小様々に保管されていた。
フラッシュマンはセンサーに手をかざしてドアを開ける。上へスライドしたドアはフラッシュマンが廊下に出てしばらくすると閉まった。
フラッシュマンは閉じたばかりのドアに背中を預けさせて自分を嘲り笑った。
夜明けだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

四.
この世界に日は昇らない。
そうして彼の心ばかりが冷えていく。